サウナライフスタイルブランド「SASASA」のチョン・インモ代表に会う - AMOREPACIFIC STORIES
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2026.10.26
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サウナライフスタイルブランド「SASASA」のチョン・インモ代表に会う

Create New Beauty、一人ひとりが自分だけの美しさを持ち、自分らしさを失わずに過ごす人生。そして、その自分らしい輝きを時の流れの中でも、曇らせることなく守り続ける生き方の中心には、「ホリスティック・ロンジェビティ」があります。年齢に抗うのではなく、スキンケアやインナービューティー、日々のウェルネスが織り成す、心身すべての健やかさで暮らしのリズムを満たすこと。内と外のバランスを整え、自分だけの生命力をしっかりと育んでいく「ニュービューティーアイコン」の姿勢は、私たちが進むべき持続可能な美しさのあり方を示しています。それぞれの場所で、ホリスティック・ロンジェビティを日々の感覚として形にしながら、新たなインスピレーションを届けるニュービューティーアイコンの方々に、順にお会いしてお話を伺います。

 

 

心身を健やかに整える多様なウェルネス文化があります。そのうちの一つがサウナです。最近、1周年を迎えたサウナライフスタイルブランドのSASASA(サササ)のチョン・インモ代表は、サウナを単に汗を流す空間ではなく、何かを満たすために、余分なものを手放すプロセスとして捉えています。サウナが日常の回復となる理由から、一緒に汗を流しながら親しくなるソーシャルサウナ、そして、サウナで実践するホリスティック・ロンジェビティまで、チョン・インモ代表にお話を伺います。

 

 

 

 

こんにちは。SASASA(サササ)は、どのようなブランドですか?創業されたきっかけを教えてください。

こんにちは。サウナライフスタイルブランドSASASAの代表チョン・インモです。SASASAはサウナを、心身を整える一つのライフスタイルとして提案するブランドです。誰もが日常の中で自然にサウナを楽しみ、それを通じて健やかな暮らしのバランスを見つけられるように、新たなサウナ文化を生み出しています。

私は、比較的若い頃から事業を始めて休む間もなく猛烈に仕事をしていたので、身体的にも精神的にもつらい瞬間が多くありました。病院に頻繁に通うほど体調が良くない時期もありましたが、当時、サウナが実際に大きな助けになったんです。その経験をきっかけに、ウェルネスやロンジェビティに関心を持つようになりました。 しばらく事業をやめて、大企業で海外ブランドのマーケティングを担当していたとき、様々な国のライフスタイルや消費文化に触れる機会がありました。特に北米では、コロナ禍以降、ウェルネスがすでに一つの文化として定着していました。サウナパーティーのように、サウナを介して人々が集まり、交流する様子も印象的でしたね。日本でも、サウナが昔ながらの入浴文化というイメージから抜け出し、20〜30代が積極的に楽しむライフスタイルとして定着しつつあるのを目にしました。

こうした経験を通じて、サウナが単なる休息や入浴にとどまらず、日常の中で楽しむウェルネス文化へと広がっていく可能性を発見しました。韓国でも、サウナをより自然で楽しく体験できる文化をつくりたいと思い、その思いがSASASAの創業につながりました。

 

 

最近、韓国でもサウナへの関心が高まっています。その理由は何だとお考えですか?

他でもない、回復への欲求からだと思います。韓国の場合、エネルギーを使える場所はかなり多いのですが、満たせる場所は相対的に不足していると見ています。最近は、エネルギーを使うこともとても多いですし、気を使わないといけないことも多すぎるじゃないですか。AIや戦争のようなマクロな不確実性もあれば、ミクロな視点で見ると個人の経済的な問題やキャリアの問題もありますし。以前より成功したり、何かを得たりするために投資すべき精神的なリソースもはるかに大きくなったと感じています。ですが、本当にしっかりと休ませてくれる空間やコンテンツは多くないため、サウナに関心が集まっているのではないかと思っています。

 

 

 

 

サウナ文化をより多くの人に発信するために、SASASAはどのような活動をされていますか?

最初から特定のビジネスモデルを定めて始めたわけではありません。韓国のサウナ文化がどのように変化するのか、また、どのような形態の事業に発展できるのか、明確な答えがなかったため、サウナ文化に関連していて、SASASAが目指す方向に近づけることなら、いったん、できるだけ多くのことを試してみようという考えでした。それで、サウナの空間をつくりたいという方々に会って、コンサルティングを行い、サウナを一緒に体験する集まりをつくったりもしています。どこででも、きちんとしたサウナを体験したい方々のために、渓谷や海などを訪れる移動式サウナの「サウナバス」も自らつくって運営しています。

このほかにも、アイデアを出し続けて良いサウナ体験を提案できるように、様々なプロジェクトを行っています。サウナをベースにした新たなアイデアがあれば、実際に試しながら可能性を確かめている段階だと捉えていただければと思います。

 

 

 

 

SASASAが生み出そうとするサウナ文化と体験は、具体的にどのようなものなのですか?

単に「熱い空間」をつくるよりは、サウナや冷水浴、そして、その後の休息にまでつながる一つの体験を重要視しています。私たちは、それを「サウナシーケンス」と呼んでいます。サウナで体を十分に温めた後、冷水浴で体を冷まし、最後に心地よく休息するプロセスです。

サウナバスを渓谷や海のように、自然とともに休める場所へ運んだり、休息空間まで一緒に設けたりすることも、こうした理由からです。最終的には、特定の空間に人々が訪れるようにすることにとどまらず、サウナバスやサウナテントのように、様々な形態で人々がいる場所に、私たちのほうから出向いて、サウナを一つの現代的な休息文化に広げていくことを目標としています。

 

 

「サウナシーケンス」についてもう少し詳しくご説明いただけますか?

基本的には、体を十分に温めるサウナから始まります。次に、アイスバスに入ったり海に入ったりして、冷たい水を体験します。コールドプランジとも言います。その後、外へ出て体を冷ましながら休みます。こうして、熱い環境と冷たい環境を行き来しながら体の感覚に集中し、休息をとるプロセス全体を良いサウナ体験と考えています。サウナの熱刺激や冷水浴の冷たい刺激を交互に体験する、このような方法は、「コントラストセラピー(Contrast Therapy)」とも呼ばれます。

サウナバスを運営するときも、サウナだけ別に切り離すよりは、冷水浴やシャワー、休息まで自然につながるように、体験を設計するよう心がけました。釜山で行ったプログラムの場合も、サウナと海を行き来しながら、ランニング、アイスバス、音楽を一緒に体験できるよう構成しました。結局、私たちが考えるサウナは、熱い場所で汗を流すことにとどまらず、熱と冷たさ、そして、その後の休息にまでつながる一つの回復プロセスに近いものです。

 

 

 

 

熱、冷たさ、休息へとつながるこのプロセスが具体的にどのように「回復」に役立つのでしょうか?

医学的な観点で断定的に申し上げるのは難しいですが、私が実際にサウナを体験し、関連する内容を勉強しながら理解した範囲では、心拍数や自律神経に変化をもたらすプロセスだと考えています。私たちの体は、外部環境の変化に直面すると、再び本来の状態に戻るために、自ら回復作用を始めます。熱いサウナに入ると、じっと座っていても肌の温度が上がるのですが、脳ではこの状況を一種の刺激として捉えるため、心拍数を上げ、脳波を変化させ、様々なホルモンを分泌するなど、体を回復させるための反応を始めます。実際、十分に熱いサウナから出てくると、スマートウォッチなどのバイオトラッカーが、これを早歩き程度の活動として認識するほど、身体に刺激が伝わるそうです。

その状態ですぐに冷水浴を行うと、体は再び急激な温度変化に対応することになります。そして、その後5〜10分程度、体を完全にリラックスさせて休んでいると、刺激を受けた自律神経とホルモンが再び元の状態に戻ることが感じられます。つまり、体に負担がかからない範囲で刺激を与えてから、体がそこに自ら適応し、回復するようにするものだと考えていただければいいと思います。

 

 

サウナ文化は、文化圏ごとに少しずつ異なる形へと発展してきました。おっしゃるように、日本のサウナは韓国と同じように日々の暮らしに疲れた人々が疲れを癒す回復の空間として始まりました。ヨーロッパを見ると、プロのサウナマスター(熱波師)が熱い石にアロマウォーターをかけ、タオルを振って香りと熱気を広げる一種のパフォーマンス文化もあります。このように、サウナは、回復はもちろんのこと、ウェルネスのための体験として発展してきました。代表は、サウナ体験において特にどの瞬間が最も重要だとお考えですか?

どのようなサウナを体験したとしても、やはり最後の休息の時間が醍醐味だと思います。その時間があってこそ、体験が完結するのです。そのときに感じる独特の気分と解放感があります。ですから、どこで休むかが非常に重要です。日本の優れたサウナに行ってみると、この休息の体験が本当にうまくつくり込まれています。例えば、富士山のような景色を眺めながら、完全にリラックスできるように空間が構成されていることもあります。日本では、このようにサウナと冷水浴を経た後、心身が整ったような心地よい状態を「ととのう」と表現することもあります。

 

 

 

 

SASASAもまた、サウナそのものと同じくらい、その後の環境も重要だと考えています。サウナバスはどこへでも運べますが、やみくもに場所を選ぶのではなく、できれば楽しくくつろげる特色のある場所を探します。渓谷のそばに場所を確保したり、広安大橋が見える海辺でサウナを催したりもしました。サウナと冷水浴で体がかなり刺激された状態では、その後何を見て、何を聞くかが普段よりもはるかに強く印象に残るんです。ですから、プログラムを行うときは、手間がかかっても、人々がきちんと座ったり横になったりして休めるように、椅子や休憩スペースまで用意しています。

 

 

SASASAは、ソーシャルサウナによるウェルネスにも注目されていますよね。大勢で一緒にサウナを楽しむイベントを多く企画しておられますが、個人的な活動というイメージのあるサウナがどのようにソーシャルな体験へとつながるのかお聞かせください。

サウナは、思った以上に一緒に楽しむのに適した活動です。上手とか下手とかに分けるのが難しく、それぞれができる範囲で参加できるので、競争するような雰囲気があまりありません。また、サウナの中では、服や職業、社会的立場のような要素が自然と取り払われるため、お互いに少し気楽に話をしながら親しくなれます。必ずしも多くの言葉を交わさなくても、一緒に汗を流しながらくつろぐだけで、同じ体験を共有できます。ですから、サウナは個人の回復だけでなく、人間関係やコミュニティの回復にもつながる可能性があると考えています。

 

 

 

 

では、SASASAが企画するソーシャルサウナは、どのような形で運営されているのですか?

運営スタイルは非常に様々です。サウナそのものを中心に人々が一緒に時間を過ごすこともあれば、ランニングやヨガのようなウェルネス活動と組み合わせることもあります。もう少し自由な雰囲気を目指すなら、音楽やパーティーの要素を取り入れた「サウナ・レイヴ(Sauna Rave)」のようなイベントもあります。私たちは、サウナが必ずしもイベントの主役である必要はないと考えています。人々が出会い、運動し、休息するプロセスの中で、サウナが自然に溶け込み、リラックスした雰囲気をつくり出す、いわば背景のような役割を果たすこともできると思っています。

 

 

 

 

SASASAが提案するサウナは、アモーレパシフィックが提唱する「ホリスティック・ロンジェビティ」とも通じるところがあるようですね。代表はサウナがホリスティック・ロンジェビティにおいてどのような役割を果たせるとお思いですか?

サウナはホリスティック・ロンジェビティと非常に相性のいいコンテンツです。身体的には、サウナや冷水浴、休息のシーケンスを体験し、体の感覚に集中でき、精神的にはいろいろな考え事から離れ、体と感覚に集中する時間を持つことができます。さらに、一人での回復だけでなく、他の人と一緒に時間を過ごすことで得られるつながりやコミュニティの価値も加わります。また、サウナはランニングやヨガなどのように、他のウェルネス活動とも自然に組み合わせることができます。一人ひとりが自分に合った休息や回復の方法を見つけるための一つの有効なツールとして、サウナを上手に活用していただけたらと思います。

 

 

サウナライフスタイルブランドを運営している代表にとって、ホリスティック・ロンジェビティとは何でしょうか?

他人が言う基準やトレンドを追いかけるよりも、自分の体と心が発するサインに耳を傾け、それに合った方法を見つけることだと考えています。ただ、一歩進んで、その「自分らしい美しさ」を時が経っても持続させるには、体の内側と外側への総合的なケアが欠かせないはずです。外部環境の刺激から自分をしっかりと守り、サウナや休息のような日々のリチュアルを通じて、肌や体本来の活力を呼び覚ますこと。そうして、暮らしのあらゆる面で内と外のバランスを保つ選択を、日常の中で続けていくことが、私の考えるホリスティック・ロンジェビティです。

 

 

代表がホリスティック・ロンジェビティのために、日常の中で実践し続けているルーティンはありますか?

まず、もちろんサウナですね。(笑)それ以外に続けているのは、サッカーと水泳です。サッカーは少し競争的で激しくはありますが、楽しいですし、水泳は自分に合っているのでよく泳いでいます。サッカーや水泳の後には、必ずサウナに入ります。そして、サウナの後に欠かせないのが水分補給なので、水や飲み物を用意して飲み、時には一緒に運動した仲間と、おいしい生ビールを一杯やることもあります。

 

 

 

 

ホリスティック・ロンジェビティのために、初めてサウナを体験しようとする方々に何かアドバイスはありますか?

サウナをあまり難しく、あるいは大げさなものだと考えないでほしいと思います。韓国では実は身近なところで気軽に利用できるコンテンツだからです。ただ、初めての方は、管理の行き届いたサウナに行って、先ほどご紹介したシーケンスを一度体験してみることをお勧めします。

 

 

管理の行き届いたサウナは、どのように選べばいいでしょうか?

まず、先ほどご紹介したサウナシーケンスをしっかりと体験できるところでなければいけません。施設としては、サウナ内部の温度や湿度が適切に保たれているか確認する必要があります。フィンランドの伝統的なサウナを見ると、内部が階段式に設計されています。利用する人によって体の状態や好む温度が違うため、高さに応じて温度を選べるようにしているのです。また、冷水浴後の休憩スペースに続く動線がスムーズかどうか確認する必要がありますね。このように、良いサウナをつくるためには、細やかに配慮すべき要素が多くあります。それだけしっかりとつくることも管理することも難しい空間なのです。

SASASAもやはり、こうした要素を考えながら誰もが自分に合った方法で十分に回復し、体の感覚に集中できるサウナをつくるために努力しています。もうすぐ、SASASAと協業しているサウナがオープンする予定で、サウナバスやテントなど、様々な形のサウナ体験も引き続きご紹介していますので、ぜひ関心を寄せて見守っていただき、実際に足を運んで一度体験していただければうれしいです。

 

 

最後にSASASAを通じて、今後どのようなサウナ文化を提案し、育んでいきたいとお考えかお聞かせください。

大きく分けて、二つあります。一つ目はサウナを回復の空間として捉えることです。韓国のサウナは、体を洗う空間から始まり、チムジルバンのように休んで楽しむエンターテインメント空間へと広がってきたじゃないですか。これからは、そこから一歩進んで、自分の体と精神を整え、回復させるウェルネスの空間として、改めて定義できると思います。SASASAはその変化をいち早く示し、より多くの人々が体験できるようにしたいと考えています。

二つ目は、韓国のサウナ文化を私たちだけのヘリテージとして捉え直すことです。実際、韓国は銭湯やチムジルバンなど、サウナ文化が私たちの日常に深く根付いている国です。ですが、最近のウェルネスやリカバリーの流れの中では、むしろ私たちは、その文化を新たに解釈し、示すのが少し遅かったという気がしています。すでに私たちにとって馴染みのあるサウナ文化を、今のライフスタイルに合わせて再解釈する取り組みを行いたいと思っています。今後、人々が「良い人生」を思い浮かべたとき、その中に自然と良いサウナがあること、そして韓国のサウナ文化が再び新しい形で広がっていくこと。それが、SASASAがつくり出したい方向性です。

 

 

チョン・インモ代表

KAIST在学中に学校専用のスマートフォンアプリ「アイ・アム・スクール」を開発し、起業家の道を歩み始めた。その後、大企業の海外ブランドマーケティングやeスポーツ企業の経営などを経て、昨年「SASASA」を創業した。サウナを単なる入浴文化ではなく、回復やウェルネス、ソーシャル体験を包括する現代的なライフスタイルとして再解釈し、新たな韓国独自のサウナ文化を生み出している。

 

 

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