ホリスティック・ロンジェビティとは何か?— アンチエイジングとロンジェビティの違いから健康寿命まで - AMOREPACIFIC STORIES
#Longevity Trend Report
2026.10.19
5 LIKE
25 VIEW
  • 메일 공유
  • https://stories.amorepacific.com/ja/amorepacific-%e3%83%9b%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%83%e3%82%af%e3%83%bb%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%93%e3%83%86%e3%82%a3%e3%81%a8%e3%81%af%e4%bd%95%e3%81%8b%ef%bc%9f

ホリスティック・ロンジェビティとは何か?— アンチエイジングとロンジェビティの違いから健康寿命まで

#1 <Holistic Longevity>

 

文

チョン・ジェフン (薬剤師・フードライター)

寿命は延びましたが、私たちが健康に過ごせる時間も、同じだけ延びたのでしょうか。筋肉と代謝、睡眠と心、そして肌まで、互いに影響し合っていると知ると、「健康に年を重ねる」とはどういうことか、改めて考えさせられます。アモーレパシフィックが今ロンジェビティに注目する理由、そしてその関心が肌にとどまらず、「ホリスティック・ロンジェビティ」へと広がる理由もここにあります。今回のレポートでは、アンチエイジングからホリスティック・ロンジェビティへと視点が広がった過程を、研究事例やデータをもとに、薬剤師のチョン・ジェフンさんとともにたどります。

 

 

In This Article

· ロンジェビティは、アンチエイジングと何が違うのか?
· 長生きすることと健康に生きることは、なぜ別の話なのか?
· 人々はなぜ食習慣、睡眠、回復に再び注目するのか?
· スキン・ロンジェビティ、ヘア・ロンジェビティはどういう意味なのか?
· アモーレパシフィックは、なぜ今「ホリスティック・ロンジェビティ」に注目するのか?

 

 

 

 

#なぜ今、「ロンジェビティ」なのか — アンチエイジングからロンジェビティへ

 

Q1. 最近、「ロンジェビティ」という言葉をよく目にします。アンチエイジングとは何が違うのでしょうか?

 

講義の現場で実感している変化です。以前は「どんな成分がシワにいいですか」のように、老化を巻き戻そうとする質問が多かったのですが、最近は「今の状態を長く保つには、何をすればいいですか」という質問が増えました。アンチエイジングからロンジェビティへ、質問の方向自体が変わったことを現場でも強く感じています。

アンチエイジングとロンジェビティは、どちらも年齢を重ねることに関する概念ですが、その視点は異なります。アンチエイジングが老化の兆しを遅らせたり予防したりすることに重点を置くのに対して、ロンジェビティは一歩進んで健康な状態をどれだけ長く続けることができるのかを視野に入れています。「今どれだけ若く見えるか」ではなく、「その状態をどれだけ長く保てるのか」。ロンジェビティが投げかける問いは、ここから始まります。このように関心が移ったのは、私たちの寿命と関係があります。以前は「いつまで生きられるのか」という寿命(Lifespan)への問いが中心だったのに対し、今は「いつまで健康でいられるのか」という健康寿命(Healthspan)へと、関心の重点が移りつつあります。こうした流れの中で、アンチエイジング(Anti-aging)の代わりにウェルエイジング(Well-aging)、スローエイジング(Slow-aging)という言葉が使われ始めました。老いを遅らせたり止めたりするのではなく、健やかに年を重ねること。ロンジェビティは、この考え方の別名でもあります。

世界の平均寿命は、1950年の46.45歳から2022年の72.6歳に延びました。100歳を超え、120歳時代に備えるべきだという声も出ています。医学は、寿命そのものはすでに十分に延ばしてきました。残る問いは一つです。延びた時間を、どれだけ健康に過ごすか。

 

 

Global average life expectancy trend graph

<図1. 過去70年余りで、世界の平均寿命は着実に延びてきた>

 

 

Q2. では、「長生きすること」と「健康に生きること」は、なぜ別の話なのでしょうか?

 

寿命は延びましたが、健康に過ごせる期間も同じだけ延びたわけではありません。WHOの世界規模のデータによると、2000年から2019年までの期待寿命は66.8年から73.1年へと6.3年延びたのに対し、健康寿命は58.1年から63.5年へと5.4年の増加にとどまりました。これにより、期待寿命と健康寿命の差は2000年の8.5年から2019年の9.6年へと、むしろ拡大しました。韓国の統計でも同じような傾向が見られます。2014年は期待寿命81.8歳のうち健康寿命が65.2歳(病気を抱えて過ごす期間は16.6年)でしたが、2024年は期待寿命83.7歳のうち健康寿命が65.5歳(病気を抱えて過ごす期間は18.2年)となり、寿命は延びたものの、病気を抱えて過ごす期間はむしろ長くなりました。

 

 

Gap between life expectancy and healthy life expectancy graph

<図2. 韓国の期待寿命も延びたが、健康ではない状態で過ごす期間も同時に長くなった>

 

 

期待寿命が延び続ける一方で、健康ではない期間までともに長くなっているのは、これまでの医療が「病気になってから治療すること」に重きを置いてきたことが大きな要因です。老年期の健康は、ある日突然決まるものではありません。喫煙、運動、食習慣、睡眠のような生活習慣や医療へのアクセス、住居環境、所得水準まで、長年積み重なった結果です。病院での治療は、緊急を要する瞬間に生命を守ることはできても、すでに衰えた筋力や記憶力、社会的関係まで一度に取り戻してはくれません。だから今日、ロンジェビティは長生きすることにとどまらず、寿命が延びた分だけ健康寿命も延ばすことを目指しています。

 

 

#人々は何に再び注目しているか

 

Q3. 健康寿命を延ばすことへの関心が高まるにつれて、人々が実際に注目していることも変わりましたか?

 

はい、目に見えて変わりました。最近は「サプリメントより睡眠が先ですか」「タンパク質はどうとればいいですか」のように、生活習慣そのものについて尋ねる方が増えました。製品一つで解決しようとしていた関心が毎日の習慣へと戻ってきているのです。以前は、目に見える肌のケアと体の内側の健康管理は別々のものと考えられていましたが、今はこの二つを一つとして捉える流れがはっきりしています。外側と内側を総合的にケアしようとするニーズが高まっているのです。面白いのは、その関心が新たな技術や成分より最も本質的なことへと向かっているという点です。何を食べるか、どれくらい寝るか、どのように回復するか。食習慣と栄養、睡眠、回復ケアのように昔からあったテーマが再び中心に戻ってきています。

 

 

Sleep quality and skin aging graph

<図3. 睡眠時間が5時間未満のグループは、7~9時間の十分な睡眠をとったグループより、肌の老化スピードが約3倍速かった>

 

 

なぜ、このような流れが生まれているのでしょうか。先ほど見てきたように寿命は延びたのに、健康でいられる時間はそれに見合うほど延びていないことを、人々が体感し始めたからです。特別な施術や製品一つで解決できないということに気づけば、結局は毎日の習慣に立ち返ることになります。このレポートがこれから食習慣や栄養、睡眠、回復を一つずつ取り上げていく理由でもあります。

 

 

#広がるロンジェビティ、肌からヘアまで

 

Q4. 最近、「スキン・ロンジェビティ」、「ヘア・ロンジェビティ」という言葉も目にします。ロンジェビティは分野ごとに分かれているのですか?

 

ロンジェビティの核心が「健康寿命」にあるとすれば、その概念は体全体だけでなく、肌や髪にもそのまま当てはまります。スキン・ロンジェビティは、肌が自ら回復しバランスを保つ能力をどれほど長く保つかの問題であり、ヘア・ロンジェビティは頭皮環境と髪の太さや密度をどれほど長く保つかの問題です。シワを1つなくしたり、白髪を1本隠したりすることではなく、肌と髪の「健康寿命」を延ばすことへと視点が移りつつあるのです。近年、Kビューティーでこの表現が急速に増えているのも、人々が肌と髪を「直す対象」ではなく、「長く健康に保つ対象」として見始めたことの表れです。

 

 

Evolution of beauty and wellness trends infographic

<図4. Bootsの2026ビューティー&ウェルネストレンドレポートの一部。
ロンジェビティの捉え方は、「肌中心のケア」から「健康な状態を長く保つこと」へと移ってきた>

 

 

Q5. では、スキン・ロンジェビティは、肌だけきちんとケアすればいいのではないですか?

 

それが、なかなか難しいのです。肌や髪は、体の状態が真っ先に表れるところだからです。フードライターとしてダイエットや食事に関する記事を書くと、「短期間に体重を落としたら髪の毛が抜ける」、「食生活を変えたら肌が変わった」といった読者の反応が必ず寄せられます。食べたものが肌や髪に表れることを、人々はすでに身をもって体験しているのです。

研究でも確認されています。十分に眠れなかった翌日に肌がくすんで見えるのは、気のせいではありません。健康な成人女性60人を比較した研究で、睡眠の質が良いグループは、肌バリア機能が損なわれてから72時間後の回復率が、そうでないグループより30%高かったのです。小規模な研究なので、すべての人に当てはまるとは言い切れませんが、睡眠が肌の回復に関わっていることを示す結果です。

 

 

Skin barrier recovery rate by sleep quality graph

<図5. 7~9時間の十分な睡眠をとったグループの肌バリア機能の回復率は、睡眠時間が5時間未満のグループより30%高かった>

 

 

食べることも同じです。タンパク質がかなり不足したり、体重を急激に減らしたりすると、2~3か月後に髪の毛が抜ける量が増えることがあります。髪をつくる毛包細胞は分裂が活発で、栄養状態の影響を受けやすいのです。血糖値もそうです。血糖値が高い状態が長く続くと、肌のハリを支えるコラーゲンに糖化という変化が積み重なる可能性があります。筋肉量と活動量が減ると、食後にブドウ糖を処理する能力も低下することがあります。

食べること、寝ること、動くことが時間を経て肌と髪の毛に現れるということ。これが肌を肌だけでケアできない理由です。筋肉と代謝、睡眠は互いに影響し合いながら、好循環や悪循環を生み出し、その結果が表に現れる場所が肌と髪なのです。

 

 

#では、「Holistic Longevity」とは何か

 

Q6. こうして体全体がつながっているという考え方は、これからの健康管理のあり方をどのように変えるのでしょうか?

 

血圧や血糖値のように、一つの数値だけを個別に見るのではなく、複数の指標をあわせて見る方向へと変わっていくでしょう。例えば、「慢性炎症」のように、特定の病気のシグナルというよりも、体全体に影響を及ぼす要因があります。2023年に世界の老化研究者たちがまとめた「老化の12の特徴(Hallmarks of Aging)」に慢性炎症が新たに加えられたのも、そうした理由からです。炎症の数値が慢性的に高くなると、血糖値の調節が難しくなり、睡眠の質が低下し、肌の回復スピードもあわせて遅くなることがあります。代謝と睡眠という「体の内側」の問題が、結局は肌という「体の外側」の変化にまでつながるのです。

こうした視点で見ると、美しさを肌だけ切り離してケアするのは難しくなります。アモーレパシフィックがホリスティック・ロンジェビティを「美しさの領域を肌からヘア、インナービューティー、ウェルネスまで広げ、暮らし全体の健やかさと美しさを総合的に捉えること」と定義しているのも、同じ流れに沿ったものです。

 

 

Hallmarks of Skin Aging infographic

アモーレパシフィックは、Hallmarks of Agingをもとに自社独自の肌老化の根本要因を再定義し、それをもとにホリスティック・ロンジェビティの実現に取り組んでいる。(Adapted from López-Otín et al., Cell, 2023)

 

 

Q7. では、肌の老化も「体全体の結果」と見るべきだという意味ですか?

 

そうです。肌の老化も一つの原因だけでは説明できません。生まれ持った遺伝的要因と時間の経過に、紫外線、大気中の微粒子、喫煙、栄養、ストレス、睡眠といった、生涯にわたって積み重なってきた生活要因が加わった結果だからです。このように、人が生まれる前から生涯を終えるまでにさらされる、あらゆる環境的・生活的要因を「エクスポソーム(Exposome)」と呼びます。肌の老化を一つの原因ではなく、生涯にわたって蓄積されたエクスポソーム全体の結果として捉えることが、近年の皮膚科学の流れです。

先ほど取り上げた睡眠と肌バリア機能に関する研究のように、実際に健康な成人女性60人を比較したある研究では、睡眠の質が良いグループは、そうでないグループより、肌バリア機能が損なわれてから72時間後の回復率が30%高かったのです。小規模な観察研究なので、結果がすべての人に当てはまるとは言い切れませんが、肌の状態もまた、生活全体とは切り離して見ることができないことを示しています。

そのため、肌の老化へのアプローチ方法も、大きく二つに分かれます。外部から蓄積するエクスポソームの影響を防ぐことと、体の内側で起こる変化に対応すること。アモーレパシフィックがHolistic Longevity Solution™を外部刺激から肌を守り抜くPreventive技術と、肌本来の生命力を目覚めさせるActive技術、この二つの方向で説明しているのも、同じ理由からです。目に見える肌表面だけのケアにとどまらず、体と心の多様な変化まで幅広く捉えながら、健やかな美しさが長く続く条件を探る取り組みです。

 

 

 

#アモーレパシフィックが「Holistic Longevity」に注目する理由

 

Q8. これまでのお話を総合すると、今、ホリスティック・ロンジェビティが最終的に目指すべきものは何ですか?

 

ロンジェビティの目標は、むやみに死を先延ばしにすることではありません。病気や機能低下によって生活が制限される時期を遅らせ、自分の望むことができる時間をできるだけ長くすることにあります。病気がまったくあってはならない、という意味でもありません。糖尿病や関節炎などの慢性疾患があっても、うまく管理すれば、健康な暮らしを続けることができます。

ここでいう「自分が望む生き方を続ける」とは、体内の健康指標だけの問題ではありません。肌や外見の変化も、自信や人付き合いに影響を与えるという点で、同じように重要です。だから、健康を管理するときも、検査結果より、時間の経過とともに体や肌がどのように変わっていくのかを併せて見ていくことが重要です。

これまで見てきたように、私たちの体と心、生活習慣はすべてつながっています。肌も例外ではありません。だからこそアモーレパシフィックは、肌表面のケアにとどまらず、ヘアやインナービューティー、ウェルネスまでを包括する「ホリスティック・ロンジェビティ」という方向性を追求しています。時の流れの中でも変わることなく続く美しさ、そして誰もがあらゆる瞬間に、より健やかに、自信を持って輝ける人生を追い求めています。アモーレパシフィックが今、ホリスティック・ロンジェビティ・ソリューションに注力する理由です。

 

 

 

 

 

 

アモーレパシフィックは科学で語ります
Longevity Trend Reportは、科学的根拠をもとにロンジェビティを語る、隔月刊の専門トレンドレポートです。急速に広がるロンジェビティをめぐる議論の中から、少し難しく感じられる内容を各分野の専門家とともにわかりやすく解説します。さらに、その内容を裏付ける最新の研究事例やデータもご紹介します。誰もがあらゆる瞬間に、より健やかに、自信を持って輝けるように。アモーレパシフィックがともに寄り添います。

Profile photo
Profile photo

チョン・ジェフン

薬剤師、フードライター
 
  • ソウル大学薬学部を卒業した。医薬品や健康情報を一般の人にもわかりやすい言葉で伝える活動を行っている。栄養、食品、生活習慣と健康の関係を科学的根拠に基づいて解説している。著書に『健康サブスクリプション社会』がある。
  • Like

    1
  • Recommend

    1
  • Thumbs up

    1
  • Supporting

    1
  • Want follow-up article

    1
TOP

Follow us:

FB TW IG