- 肌育注射とフェイスフィットタイプのMicro-LEDマスクの併用による肌改善効果を確認

アモーレパシフィックがKAISTとの共同研究により、肌育注射後にフェイスフィットタイプのMicro-LEDマスクを併用した場合、肌改善効果を高められることを確認した。 本研究成果は、8月にエネルギー・ナノ分野の国際学術誌『Nano Energy』(IF 16.7、JCR Q1)の電子版に掲載された。(論文名: Clinical validation of skin brightening and rejuvenation enabled by a skin-conformable surface-emitting micro-LED mask with injection)
近年、肌再生やハリの強化、肌状態の改善を目的としたさまざまなスキンブースター施術が広がっている。代表的なスキンブースターであるPN(Polynucleotide)を用いた肌育注射は、肌の真皮層に直接有効成分を届け、肌再生を促す施術として活用されている。ただし、施術後に一時的な赤みや肌バリア機能の低下などが生じることがあり、肌の明るさを改善する効果には限界があることが報告されている。
本研究は、顔にフィットする面発光型(Micro-LED)技術を採用したマスクを用いて、肌育注射後の回復過程と肌改善効果を分析し、施術と自宅でのケアを組み合わせたスキンケアの可能性を確認するために実施された。
アモーレパシフィックの研究チームは、PN注射と630nmの赤色光を用いた光生体調節(Photobiomodulation:PBM)技術を採用したフェイスフィットタイプのMicro-LEDマスクを使用した。同デバイスは顔の曲面に沿って光源層が肌へ密着するように設計されており、肌と光源との距離を最小限に抑え、光エネルギーの伝達効率を高めている点が特徴だ。実際の肌との接触面積は、従来品に比べて46.9%から78.1%へと拡大し、光源と肌との間隔は4.1mmから1.8mmへと縮小した。また、顔面の8部位において93.8%の光の均一度を確保した。
研究チームは、実際のヒト皮膚組織を用いたex vivo試験により、UVBで光によるダメージを誘導したヒト皮膚組織においてPN注射単独群、LEDマスク単独群、PN注射とLEDマスク併用群を比較・分析した。その結果、併用群はPN注射単独群に比べてメラニン生成関連因子の発現が有意に低下し、肌再生に関わる新生コラーゲン産生量は、約15%増加した。また、炎症およびコラーゲン分解に関連する因子も有意に減少し、肌再生とブライトニング、抗炎症において、良好な結果が認められた。
33人を対象に8週間実施した臨床試験においても、Micro-LEDマスクを併用した部位で、より大きな肌改善効果が認められた。シミ・肌トラブル痕の数と面積、肌トーン、肌トーンの均一度、肌の角質量など、ブライトニングに関わる5つの指標すべてにおいて有意な改善が確認された。肌深部の弾力は8週間後に12.8%改善し、PN注射単独群の3.1%に比べて4倍以上の改善率を示し、肌密度も有意に向上した。
施術後の敏感になった肌の回復スピードについても併用群の方がより速い傾向が見られた。肌バリア機能の回復指標である経皮水分蒸散量(TEWL)は施術3日後に20.8%減少し、PN注射単独群の12.4%を上回る改善率を示し、赤みも減少した。研究チームはこれにより、Micro-LEDマスクがスキンブースター施術後の肌の回復をサポートし、ダウンタイムのケアに活用できる可能性を確認したと説明した。
アモーレパシフィックR&Iセンター長兼CTOのソ・ビョンフィ氏は、「今回の研究は皮膚科施術と自宅でのケア技術といった異なる領域の強みを融合させることで、お客様のスキンケア体験を一段と高めるハイブリッド研究の可能性を示した事例」とし、「アモーレパシフィックは今後も、技術やカテゴリーの垣根を越えて新たな価値を生み出すハイブリッド研究を拡大し、肌の健やかな活力を長期的にケアする「ホリスティック・ロンジェビティ・ソリューション」の実現に向けて取り組んでいく」と述べた。
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